看取りの時②
2019年1月5日、夜明けが近づくと共に元太の苦しそうな鳴き声が多くなりその度にタール状の便が出て、ワタシは何度も何度も元太のお尻を拭いていました。
そのせいで元太のお尻は赤くただれ拭くたびに痛そうにしていました。
それでもワタシは泣きながら「元太ごめんね。痛いよね。ごめんね」と言いながら元太のお尻を拭いていました。
そして相方は、元太が鳴くたびに「大丈夫やで元太。お父さんとお母さんがついてるからな」と元太の頭を撫でながら繰り返し元太に話しかけていました。
そんな状態がどれほど続いたでしょうか、突然元太が「ウォーーーーン!!!」と今までにない大きな雄叫びをあげました。
元太は眼をカッと見開き、大きく開いた口からは舌がベロンと出ていました。
ワタシは慌てて「元太!元太!」と叫びながら元太を抱きしめました。
ワタシの腕の中で元太の身体から一気に力が抜けていくのがわかりました。
ワタシは心の中で「行かないで!行かないで!」と何度も叫びながら、再度元太の名前を呼び続けました。
すると元太の尻尾が動き、足が動き、眼が開きました。
そんな元太にワタシは涙でグシャグシャになりながら「元太、ありがとうね」と声をかけるのが精一杯でした。
そして元太はそのまま静かに眼を閉じました。
もうどれだけ元太の名前を呼んでも元太は起きてはくれませんでした。
2019年1月5日午前8時30分過ぎ、神様に呼ばれた元太は虹の橋を渡って行きました。
享年14歳5ヶ月
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