選択肢

元太が亡くなってからしばらくして、ずっと元太がお世話になっていた先生の所へご挨拶に伺わせて頂いた時、色々と元太の話をしながら敢えてワタシに言わなかったことがあったと知らされました。

それが何かと言うと「安楽死」と言う選択肢でした。

おそらく長年の経験から先生には元太が最期を迎える時は苦しむことを知ってられたのだと思います。
そのうちの一つとして安楽死と言う選択肢もあったのだと。

なぜワタシにそのことを言わなかったのかと聞くと「きっと神田さんは安楽死と言う選択をしなかったと思うし、神田さんならどんな状態の元太君でも全部受け止められると思ったから敢えて言いませんでした。」と言われました。

確かに先生の言われた通り、その選択肢を告げられたとしてもきっとワタシは選ばなかったと思います。
頑張ってる元太の命を自分の勝手な思いで断つことなんてできないと思っていました。

ただ、今になって思えば、元太が酷く苦しんだのは旅立つ数時間前からでした。
そのたった数時間でさえ、ワタシはもがき苦しむ元太を見てるのが本当に辛かったです。
もし、元太の苦しみが数時間ではなく何日間、何週間と続いていたら安楽死と言う選択をしていたかもしれないなと思いました。
苦しむ我が子の姿を見て早くその苦しみや痛みから解放してあげたいと思っていたかもしれません。
そしてその選択肢を選んでしまったばかりに自分自身を責めて激しく後悔してしまったかもしれません。
もしかしたら今、そんな思いをされてる方がおられるのではないかと思います。

元太が闘病してる時、様々なことで悩み決断しなければならないことがありました。
その時に先生から「どんな決断をしたとしてもこの子達は決して飼い主さんを恨んだりすることはありません。この子達にとって飼い主さんの想いが全てなんですから」と言われました。

そう、どの子達もみんな自分で自分の行く末を決めることはできません。
全てはワタシ達家族の想い一つに命を預けてくれているのです。
だから悩んで悩んで悩み抜いて下した決断は決して間違ってはいないのだと。
その時に流した涙をきっとどの子達も全身で受け止めてくれているのではないかと思います。
そして、最期まで全力で愛した大切な我が子もまた、ワタシ達家族のことを全力で愛し信頼してくれているんだと思います。

まっすぐ見つめるその瞳の先には全幅の信頼を寄せるワタシ達家族がいるんです。








ハートアート工房神田

アニマル・ペットロス療法士のいるお店です。 虹の橋を渡った大切なお子達と遺されたご家族様のお心に寄り添いながら、ペットロスの深い悲しみがゆっくりゆっくり優しい想い出へと変わりますようお手伝いをさせていただきます。 実店舗では、可愛いお子達も一緒にご入店頂けますのでお気軽にご来店くださいませ(*^_^*)

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